組織(会社)でキャリアを築くために知っておきたい個人の心構え5選

実は国家資格キャリアコンサルタント(以下、キャリコン)の資格をもっております、わたくしです。

人生を考える上で、多くの人の人生の大半を占めるであろう「仕事」について考えないことには、人生という広い意味でのキャリアを考えることもできません。

また、日頃本ブログではFIREや資産形成についての記事が多くなってますが、「お金を稼ぐ」「資産形成をする」ということにおいても、大半の人は「給与所得」というかたちで得られたお金で資産形成をしている以上、仕事とお金は切っても切り離せない関係にあります。

…ということで先日キャリコン関連の講習をうけたのですが、「自分の市場価値を底上げし、労働収入を増やす」という観点でももちろん、キャリアを考える上でもとても学びが多かったため、わたし自身の経験や解釈も加え、ポイントをしぼって共有します!

少し厳しい言葉もあるかもしれませんが、自戒の念も込めてお送りします!

(組織内キャリアを語る上では「組織からの側面」と「個人からの側面」で考える必要がありますが、今回は「個人の方向け」の内容を中心にお送りします)

組織内キャリア形成とは?

そもそも組織の中でキャリア形成をするとはどういうことでしょうか?

いろいろな考え方はあると思いますが、ここでは「組織と個人の目標や価値観がすり合い、成長が両立している状態」とします。

どちらか一方が成長している状態はNGです。

企業側が成長につながらない仕事を一方的に押し付けている状態も健全ではありませんが、社員が自分のやりたいことだけを会社に要望し、「やりたくない」といっている状態も健全ではありません。(会社は学校でも塾でも資格訓練校でもありません)

シンプルにいうと、両者の目指すべき方向性がすりあっており、シナジーが生まれている状態かなと思っています。

組織内キャリア形成において、知っておきたいポイント5つ

1. 組織に求められる責任と個人に求められる責任

終身雇用の崩壊や多様な働き方、専門性がより重視される労働市場へ日々変化する中で、組織・個人双方に求められる期待役割や責任も変化しています。

組織(会社)には、「社員の自己成長とキャリア形成を支援する責任」が求められます。

キャリア開発の機会を提供し、社外でも通用する能力や、自社での仕事・役割が社員のキャリア形成においてどのようなポジティブな影響があるかを伝え動機づけすることが求められます。

一方で個人はどうでしょうか。会社から成長の機会を提供してもらい、それを享受していればいいわけではありません。

個人に求められるのは「成長の責任」です。

組織は試行錯誤しながら社員の成長の機会を模索し、提供します。一方で提供された支援をうけ、有効活用し、自身の成長につなげ、自分のキャリア形成や成長、ひいては組織への成果へとつなげていくのは社会人としての個人の責任です。

「この会社にいても成長できない」なんてよく呟いてしまう方…それは組織の支援の責任なのか、自分の成長の責任のどちらに原因があるのか、また、「どうしたら成長できるのか?」「何を改善できればいいのか?」も考えてみましょう。

2. キャリアデザインを考える上で「環境理解」は欠かせない

組織内での自分のキャリアを考えよう!となると、

  • 自分のやりたいこと・願望・夢(Will)
  • 自分のできること・得意なこと・苦手なこと(Can)

などを考えるケースは多いと思いますが、ここには大事なことが欠けています。それが「環境理解」です。

環境理解の具体的な中身は、

  • 自社の置かれている立ち位置(市場、経済、労働環境、文化的背景etc)
  • 周囲からの期待・役割(Must)

などです。

例えば、

  • 自分の会社でマーケティングの仕事をやりたい!
  • 営業を通じて培ったデータ分析は活かせる可能性が高く、まわりからも向いているのでは?と言われる

というような自己分析をしたとしても、

  • コロナ禍で広告費用を削っており、マーケティング予算は減少していて、増やす見込みがなく、未経験者の採用はしておらずマーケ経験5年以上の人のみ採用している
  • 周囲からは営業として今後はマネージャーになってほしいという期待が大きい

というような環境があった場合、いくらWill・Canがあったとしても組織内で臨んだキャリア形成をすることは難しいかもしれません。

もっと極端な例では、「何の勉強も訓練もうけてないけど、60歳になったらパイロットになりたいな」と思っても、今の日本ではさすがに難しいでしょう。

環境理解ができていないと、理想と現実のギャップをうめるために「これからやるべきこと・取り組むこと」もずれてくる可能性があります。環境分析を通して、冷静に現実を把握することを忘れずにしましょう。

3. キャリアデザインが見えてきたら必ず「実践」

キャリアデザインという言葉だけをとらえると「描く(デザインする)」ことがゴールのようにも見えますが、描くだけでは人生何も変わりません。

かならず「実践すること」が大事です。

キャリアデザインとは「目指す自分に近づくために、主体的に成長のプロセスを描き、実践すること」です。

大事なのは「主体的に」「実践する」こと!

自分の人生は誰かが決めてくれるものではありません。自分の人生のハンドルは自分で握りましょう。そして「あの景色が見たい」とドライブにいくと決めたら、行き先に向かって走りましょう。

寄り道をしたり、時々迷ったりすることもあるでしょう。それでも動かなければ何も変わりません。もし逆方向に進んでしまってたとしても、その先に何か知らなかったキレイな景色があるかもしれません。それはそれで新しい気づきがあるでしょう。

いずれにしても「実践」しなければ何も意味はありませんね!

「そのキャリアに向かって行動していることはありますか?」という問いに対して、ポジティブな回答ができるようになるといいですね。

4. 自分のキャリアは外部環境に影響を受けてしまうことを理解しよう

「会社から異動命令が出て自分のキャリアプランが狂ってしまった」

「会社の目指すべきところが変わってより成果主義になった」

「コロナでリモートワークがメインになって自分の働き方も大きく変わった」

外部(経済・市場・会社etc)環境の変化によって自分の人生に影響を受けることは多かれ少なかれ誰でも経験していると思います。

ポジティブな変化であればいいですが、自分にとってネガティブな変化の時は文句を言いたくなるときもあるでしょう。しかし文句を言うだけでは何も変わりません。

外部環境は常に変化します。物価は変化するし、ITはこれからも発展するし、ITが代替できる仕事は人がやらなくてよくなるだろうし、新たな技術も生まれてきて、廃れるものも、必要とされなくなるものもあります。

その環境変化に伴い、組織(会社)も生き残るために様々な変化をします。(というか変化を強いられます)だからこそ、個人もそれらに適応し、変化をし続けることを求められます。

変化が激しいこの時代、自分自身の変化がとまったり、遅れたりするとついていけなくなることがありますし、しんどいこともたくさんあります。数十年前と比べて仕事の難易度は増し、それによりプレッシャーも増している時代です。わたし自身もとっても大変だなと思いながら日々生きてます(笑)

ですが、ポジティブな変化をし続けられる自主性・主体性・積極性・柔軟性が兼ね備わっている人は会社とも対等な関係を維持することができ、いつでどこへいっても活躍することができます。

世の中が変わるのは当たり前。そこに文句を言ったところで何もかわりません。

環境が変わるという前提で、環境の変化に敏感になり、自分を柔軟に変化させ、今に適応していきましょう!

5. Will・Can・Need(Must)を考えよう

キャリアデザインのフレームワークで、先にもたびたび出てきた「WCM」。

Willは「やりたいこと」、Canは「できること」、Mustは「やるべきこと・求められている役割・期待」です。聞いたことがあるという人も多いと思います。

このMustは会社から提示されるイメージが強いですが、ここを「Need」という視点で自分なりに考えてみましょう。

Mustは会社から求めらるやらなければならないことと捉えると受け身になりますし、会社からMustを取り上げられる(=あなたの役割はもうありません)と何も残らなくなるからです。

だからこそ、「Need」という視点で「会社は自分に何を求めているんだろうか」と考えてみましょう。これにより受け身の目標から主体的な目標へと変化します。

また、この「Need」という考え方はGoogleが社員とキャリアデザインをする中で取り入れられている考え方の一部分だそうで、Googleはキャリアデザインを考える過程の中で「What does Google need?」と問いかけるそうです。

「Need」には

  • 世界には多数の会社がある中で、自分で選んでこの会社にはいった
  • そうなのであれば、ビジネスマンとしてこの会社で自分が何を求められているのか、何を必要とされて入社したのかを考えて行動しよう

というような意味がこめられているようです。

よく会社の不満ばかりを口にしている人がいますが、その会社を選んで所属をしている・し続けているのはその人自身の意思であり、会社が強制しているものではないからこそ、その環境の中でどう動いていくか(はたまた違う環境にとびこむという選択肢も含めて)は自分次第になります。

何も「いやなところがあれば別の会社にいけばいいじゃないか」という短絡的なことを言うわけではありません。ですが、「自分の意思でここにいる」ということを自覚することで、「自分がこの会社で求められていることは?」を自分の頭で考えることができますし、何よりもこの環境を”自分で変える”ために行動したり、努力をすることができると考えています。

まとめ|何事も自分次第!

・・・と講習を受けて自分なりに感銘をうけたポイントをまとめてみました。

ようするに「何事も自分次第」ということが言えますし、一方で「周りや環境のせいにしたり、期待しても何も変わらない」ということです。

一見厳しいように聞こえるかもしれませんが、「自分次第で今や未来はどんどん変化させていくことができるんだ!」と捉えられるととても素晴らしいことだと思いませんか?^^

組織という外部環境を理解し、活用し、自分のキャリアを主体的にデザインし、実現していきましょう!

Make flowers bloom in your life!

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